(この記事は旧「いい旅ブログ」から転載し、加筆しています)

ダッチオーブンでローストチキン

▲ダッチオーブンでローストチキン!

「魔法の鍋」ダッチオーブンでローストチキンを焼くコツ

「魔法の鍋」と呼ばれ、放り込めば大抵のものはおいしくできるダッチオーブンですが、美味しく作るにはちょっとしたコツがあります。

レシピ本も多く出ており、やり方はいろいろですが、何度か実践してみて納得したことだけを紹介していきます。(私の個人的な好みが多分に出ていますので、その点はご了承ください。黒崎)

材料とレシピ

ニンニクとジャガイモ、タマネギは必ず欲しい!

今回のレシピはシンプルです。鶏をよく洗って、塩・胡椒(お腹の中にもしっかり!)をしたら、お腹の中に皮をむいたニンニクを詰め込んで焼いていきます。全体にレモン汁をまぶしておくのも良いです。

付け合わせとして、皮つきのままでジャガイモを入れます。これは簡単で本当においしく、女性や子供たちが喜びます。タワシで泥を落とすだけでいいのでぜひ入れましょう。それからタマネギも必須です。こちらは水洗いすら不要です。

下の写真は、丸鶏ではなかったのでニンニクを丸ごと入れています。ただ、この配置では鶏にきれいな焼き色がつきません。下でご説明します。

ダッチオーブンでローストチキン

▲タマネギとジャガイモ、人参も入れた例

鶏の種類より、火加減が重要!

もちろん値段の高い地鶏の方が肉質は上ですが、ダッチオーブンでつくるローストチキンはそれほどこだわる必要がないと思います。業務スーパーなら解凍した丸鶏を1,000円ほどで買うことができ、うまく焼ければそれで十分においしいです。

一度価格の高い鶏でやってみた時は確かにおいしかったので、ローストチキンづくりに自信を持てたら、いずれはおいしい鶏を使ってみるのも良いと思います。ただ、おいしいローストチキンをつくるには、銘柄より火加減の方がずっと重要だと思います。

ラクチンな段取り

ダッチオーブンでローストチキン

鍋の底にアルミホイルを敷き、ジャガイモを並べる。中央は少し高くしておくと鶏が焦げない

ダッチオーブンを使った後は、鍋底の焦げ付きをきれいにするのがちょっと大変です。鍋の底に3~5枚くらい(鶏の重さによる)重ねたアルミホイルを敷いておくと、後で鶏を取り出すのが楽になります(アルミホイルごと取り出す)。また、ダッチオーブンの掃除もすごくラクになるのでおすすめです。
(取り出すのは、軍手をしてエイヤと持ち上げてしまうのもあり)

また、さらにその下に鉄製の網でも入れておくと、ジャガイモや鶏が焦げるのを防ぐことができ、この網もアルミで包んでおけば洗う必要もありません。

このあたりは何度か行ううちにちょうど良い方法が見つかるでしょう。「これをやってしまうと勿体ない」というポイントだけ解説しますので、それ以外はあまり大げさに考えず、せっかくのダッチオーブンですのでワイルドに行きましょう。

①火加減のコツ

薪を使う場合は、まず熾火(おきび)をつくります。熱源は炭を用いるのがベストで、火力が強く、安定していて長時間もつので、じっくり加熱するのに最適です。ただ、個人的には自然木によるたき火や熾火(おきび)の風情が好きなので、場所さえあれば近所から薪を拾ってきてそれで行います。

ダッチオーブンでローストチキン

▲まずは火をおこす。これは自然木を使った焚き火

いずれの場合も火加減に気をつけ、あまりダッチオーブンに直接火を当てず、熾火か炭火で加熱すればうまくいきます。

火力が強すぎると肉がパサつき、固くなってしまいます。蓄熱性の高いダッチオーブンは、トロトロと鍋を温めていくだけで十分食材に火が入るので、本体とフタの間から少し湯気が出て、シューッという音が聞こえれば十分です。そのうち美味しそうな匂いもしてきます。

ガスオーブンで焼くと2時間はかかる2kg前後の丸鶏も、ダッチオーブンなら1時間あれば火が入ります。

ダッチオーブンでローストチキン

▲皆で焚き火を囲むのも楽しい♪

②詰め方のコツ

まずは鶏のお腹の中に、皮をむいたニンニクを一杯に詰めて楊枝や竹串で止めます。臭いを気にする方も、ニンニクそのものを食べなければ大丈夫でしょう。

レシピによってはタマネギとパンを炒めてレーズンと一緒に入れる、ご飯や冷凍ピラフを詰めるといったものもありますが、味がよくなる代わりに食べにくくなるし手間がかかり、野外で行うのは面倒です。

そこまでせずとも小さいタマネギの皮をむいてお腹に入れてしまえば十分です。大きければいくつかに切ってもOK。お尻は楊枝や竹串で閉じておきましょう。腹の中でタマネギが加熱されエキスを出すことで、鶏はジューシーに仕上がり、味もよくなります。

ダッチオーブンにチキンを入れる

▲ダッチオーブンにチキンを入れる

野菜が下、鶏が上

この写真のように野菜を上にしてしまうと、鶏に火は入ってもきれいな焼き色がつかず、皮目がパリッとした仕上がりになりません。

野菜は下、鶏が上が基本です。

ダッチオーブンでローストチキン

▲野菜を上にすると、火は入るが鶏にきれいな焼き目がつかない

詰め込み過ぎにはご注意

ただ、詰め込み過ぎて鶏がダッチオーブンのフタに近くなり過ぎないように注意しましょう。

食材をたっぷり詰め込んでもダッチオーブンならちゃんと火が入りますが、肉が熱源に近すぎると固くなっておいしくなりません。そのため、ジャガイモが大きい場合は半分に切ります。食材の詰め込みすぎにはご注意を。

食材を詰めたところ ダッチオーブンでローストチキン

▲詰め込み過ぎの例。火は入るが、フタに熱源を置いた時に肉が固くなってしまう

③焼き方のコツ

ローストチキンを焼く時は、焼き時間は1時間強を見ておきましょう。

最初はダッチオーブンも材料も冷たいので、強い火の中に入れても大丈夫です。特に薪の場合は、そのうち火も落ち着いてきます。

下火で加熱してシューッという音がしだしたら、蓋の上にも炭火や熾火(おきび)を置いて加熱します。

ダッチオーブンを焚き火にのせる

▲ダッチオーブンを焚き火に入れたところ。そのうち火が落ち着く

あまりひんぱんにフタを開けるのは考えものです。水分が少なくなるとパサつきの原因となり、感動的なジューシーさが損なわれてしまいます。焼き目をつけることは後からでもできますので、ダッチオーブンの蓄熱性を信じて、弱火でじっくり加熱していきましょう。

ダッチオーブンに熾火をのせる

▲フタに熾火をのせたところ

他のレシピとして、フレンチドレッシングを1本丸ごと最初から入れておくやり方もあります。火加減に自信のない方はその方がやりやすいかもしれません。ドレッシングは鶏を蒸し上げながらいい味をつけ、焼きあがる頃には蒸発してなくなります。

あまりに上火が強いと焦げる

フタの上でガンガン火を燃やすのはよくありません。写真のように無残な黒焦げになってしまいます。

ただ、この写真はちょっと目を離した隙に仲間にやられたもので、短時間の強火でついた焦げ目だったので鶏自体のおいしさは損なわれずに済みました。焦げたところだけ除いておいしく食べることができるので、多少焦げてもあまり気にすることはありません。

焦げたローストチキン

▲最後に上の火を強くし過ぎた例

1時間も焼けば火は入っていると思いますので、リフターでフタを持ち上げて様子を見て、上火を少し強くして焼き色をつけましょう。その際は、フタの中央に熱源を集めると鶏のてっぺんが焦げやすくなるので、鍋の縁に沿って置くようにします。

遠赤外線の力を侮ってはいけません。分厚い鉄のフタを通じて、炭火は鶏の表面にきれいな焼き色をつけてくれます。焼き上がりに少しフタをずらしておくと、表面がパリッとします。

焼き色がついたらいつまでも加熱せず、ダッチオーブンを火から外して脇に置いておきます。数十分は熱いままですので、余熱でさらに中まで火が入ってジューシーな仕上がりになります。パリッとした仕上がりがよければフタはずらしたままにし、しっとり柔らかく仕上げたければフタをしたままで少し置いておくといいでしょう。

④野菜のコツ

おすすめはジャガイモとタマネギ!

まず必ず入れるべきなのはジャガイモです。洗って皮つきのままでOKです。下の方に入れると収まりもよく、放っておくだけでおいしくできて、皆に喜ばれます。大きすぎたら2つに切ります。

もう一つ必須なのがタマネギです。こちらは洗う必要もなく、皮つきでそのまま入れます。タマネギ自体もトロトロになっておいしいのですが、もっと大きな効果は、タマネギエキスのおかげで鶏肉がジューシーに柔らかく仕上がることです。タマネギ一個を入れるか入れないかで、鶏肉のおいしさが格段に変わります。簡単なので、ひとつコロンと入れておきましょう。小タマネギをジャガイモの間に並べるのも収まりがよくておすすめです。

トウモロコシと人参について

トウモロコシや人参もおいしく、焼くととてもいい臭いがしますが、糖質が多いため、鶏肉がややしつこくなる傾向があるようです。また、アルミホイルを敷いておかないと鍋の底が汚れて後で洗うのが大変です。タマネギも、下の方に直に入れると、鶏を焼いているうちにほとんど溶けて焦げ付いてしまいます。お腹の中に入れてしまうか、あるいは皮つきのままで少し時間が経ってから入れましょう。人参はも皮つきのままでOKです。皮も食べられるほど柔らかくなります。

ただ、丸鶏を入れて野菜を入れるとなるとスペースが足りなくなりますので、おいしい焼き野菜を食べたい場合は別に焼くのがいいでしょう。おすすめは、ジャガイモとタマネギだけ一緒に焼き、ニンニクを鶏のお腹に入れる。人参やトウモロコシなどは別にした方がいいと思います。

⑤味付けのコツ

強めの岩塩がポイント

塩は岩塩を使うのがおすすめで、私は大抵アルペンザルツなどを使います。岩塩は塩辛くなりにくく、焼いているうちに落ちてしまう分もあるので、ちょっと強めかなと思うくらいにすり込みます。もっと塩辛くなりにくいのがクレイジーソルトで、安心してガシガシすり込めます。

こしょうも効かせると美味しくなります。中抜きの鶏は、お腹の中にも必ず塩をすり込みましょう。
(とはいえ、あまりにやり過ぎて塩辛くなるのは考え物です。足りなければ食べながら足してもいいので、多少は加減しましょう)

焼いて脂が落ちたとはいえ、たくさん食べると少し鼻につきますが、食べる時にレモンを絞って食べるとさっぱりします。

ローズマリーがあれば加えておくといい香りがつきます。焼き上げる前に入れるといいでしょう。形をとどめる程度で仕上げてもいいし、焼けてバラバラになってもそのまま食べられます。

ローストチキンの焼き上がり

▲チキンにおいしそうな焼き目がついた!

ローストチキンは熱いうちに食べる!

熱いうちに食べれば調味料は不要!

気分を変えて、わさび醤油や柚子胡椒などを試してみてもよいと思いますが、うまくできた時には恐らくそんなことを考えるゆとりはないでしょう!

焼き上がりにダッチオーブンのフタを開けると仲間の歓声が上がり、いざ食べ始めるとあまりのウマさにシーンとしてしまいます。この瞬間は「勝った」と思います。

ダッチオーブンを使った料理は、慣れないと手間がかかりますが、使いこなせばこれほど楽しいものはありません。ご興味があればぜひやってみてください。

何だかんだで火力が命

いくつもポイントを書きましたが、もっとも重要なのは火力です。燃え盛る炎で囲んでしまうような焼き方はせず、特に下の火は弱めにします。

焼き目がついていなくても後でつけられるし、熱源がなくなって焼き目なしになっても、火が入っていれば問題ありません。それはそれで、おいしい蒸し焼き鶏が食べられるでしょう。また、一緒にタマネギをひとつ入れておくだけで、鶏肉が柔らかくジューシーになって、格段においしくなります。この違いはかなり大きいので、必ず入れた方がよいと思います。

焼き上がりの様子(動画)

ローストチキンの焼き上がりの様子です(動画)。
(人参を一緒に入れてみた時のもの)

ダッチオーブンでつくるローストチキンは、いくつかのポイントを押さえることで、感動モノのおいしさとなります。

機会があれば、絶品ローストチキンを目指してトライしてみてください!

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